机拭き?

新入社員が朝早く出社して,社員全員の机を拭く...

このような伝統もしくは慣習が色濃く続いている会社も少なからずあると思う.

私の勤める会社もそれで,新入社員の仕事の一つに机拭きが与えられている.

新入社員は1時間早く出社し,社員みんなの机を拭かなくてはならない.

 

私が疑問に思うのは,「この朝の机拭きって,本当に必要なのだろうか?」ということである.

誰が最初に始めたのかは知らないが,この朝の机拭きによって,どんなメリットがもたらされるというのだろう?

会社の利益に直接的につながるのだろうか?

机を拭いたぐらいで,何かが劇的に変わるとは到底思えない.

コピー用紙の補充やシュレッターの清掃ならまだわかる.それらは業務に直接的につながりがあり,ある意味不可欠の作業であるからだ.

ただ,机を拭くことで誰が得するのだろう?当然,利益には還元されないし,拭いたところで業務が効率的に行えたり,業務の無駄がなくなるわけではない.単純に綺麗に見えるというだけだ.だったらば,他にできることはもっとたくさんあるのではないだろうか?

 

しかも,この作業,私の勤める会社では,完全に新入社員の強制ボランティアである.朝早く出社した分の時間外手当は付かない.

「新入社員の仕事は掃除」と主張するのであれば,それは構わないが,『仕事』である以上,『報酬』が付かねばならないのは言うまでもない.

「たかが机拭きで..」と言うかも知れない.

ただ,仕事というのは一種の契約であり,始業時間から就業時間まで会社に労働力を提供することによって,報酬が与えられるという相互協力的な契約である.机拭き1つとって,『新入社員の仕事』と言うのであれば,『報酬』は不可欠になり,それを与えられないのであれば,見方によっては契約違反となりかねないと私は思う.